お墓に刻む文字について
お墓にはほぼ必ず、何らかの文字が刻まれています。
伝統的なお墓では、竿石と呼ばれる一番上の長方形の石の正面に「先祖代々の墓」「〇〇家之墓」といった家名や、宗派ごとの題目などを刻みます。
宗派の題目には、次のようなものがあります。
浄土真宗、浄土宗 … 「南無阿弥陀佛」
真言宗 … 「南無大師遍照金剛」
臨済宗、曹洞宗 … 「南無釈迦牟尼佛」
日蓮宗 … 「南無妙法蓮華経」
また、竿石の右側面にはお墓をつくったときに亡くなった人の戒名や没年月日、左側面や裏面にお墓を建てた人の名を刻んだりします。
しかし、洋風の横型の墓石やデザイン墓では、特に墓石の正面にこうした伝統的な文字ではなく、もっと個性的な文字を刻む傾向があります。
例えば、「心」「絆」「想」「偲」「悠」などの漢字一文字や、「ありがとう」「いつもそばに」「ほほえみ」といったひらがなの一語。
「無限」「希望」「感謝」「悠久」といった二字熟語や「一期一会」「諸法無我」など四字熟語。
さらには、短い文章であったり、英語を刻むケースもあります。
お墓にも個性を求めるのは時代の流れでしょうが、家の墓としてつくるのであれば、あまりユニークな文字は将来、子や孫がどう感じるかちょっと心配です。
似たような文字を刻んだお墓が増えてくると、「もっと個性的に」とエスカレートしそうな気もします。
ちなみに、西洋では昔から「墓碑銘」といって、亡くなった人を記念する銘文を刻む伝統があります。
一般に簡潔でウィットに富んだ表現が多く、一般のお墓でも珍しくないそうです。
有名人の墓碑銘を2つほど。
フランスの作家、スタンダール(1783~1843)
「ミラノの人 書いた 恋した 生きた」
アメリカの女性歌手、カレン・カーペンター(1950~1983)
「地上の星 天国の星」
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