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オークションにみる高級ダイヤモンドの世界

2021年8月23日

前回は102.39カラットという大粒ダイヤの話を取り上げましたが、高級ダイヤモンドの取り引きは多くの場合、サザビーズやクリスティーズといった著名オークションハウスでのオークションで行われます。

今回は、そうしたオークションに出品された高級ダイヤモンドをいくつか見ていきます。

ステップカット・クッションシェイプ ダイヤモンド(46.93カラット)

https://www.gia.edu/JP/gia-news-research/diamond-market-recovery-top-end-auction-results

 

ステップカットとは、外周に平行な面が階段状につけられたカットのことで、エメラルドカット、バゲットカット、スクエアカット、テーパーカットなどがあります。

また、クッションシェイプとは、「ピローカット」とも呼ばれており、丸みを帯びた正方形または長方形にカットされたものです。

 

このダイヤモンドは、201911月、スイスのジュネーブで行われたクリスティズのオークションで、310万ドル(約3.4億円)で落札されました。

GIA(米国宝石学会)の評価では、「カラー」は無色透明で最上級の「D」、「クラリティ」は最高評価の「FLflawless)」に次ぐ「IFInternal flawless)」とされます。

 

 

 

ファンシーディープブルー ダイヤモンド(7.03カラット)

https://www.gia.edu/JP/gia-news-research/diamond-market-recovery-top-end-auction-results

 

ダイヤモンドの鑑定基準となっているGIAの「4C」において、「カラー」では無色透明であるほど評価は高くなります。

しかし、それは通常の「カラー」の範囲内でのことであり、ごく稀に見られるピンク、ブルー、グリーンなどのカラーダイヤモンドは、はるかに高い価値があります。

 

GIA(米国宝石学会)では、カラーダイヤモンドについては「4C」のうちの「カラー」について別の評価基準を設けており、次の9段階のグレードに分けられています。

 

FANCY VIVID(ファンシービビッド)

FANCY INTENSE(ファンシーインテンス)

FANCY DEEP(ファンシーディープ)

FANCY DARK(ファンシーダーク)

FANCY(ファンシー)

FANCY LIGHT(ファンシーライト)

LIGHT(ライト)

VERY LIGHT(ベリーライト)

FAINT(フェイント)

 

このファンシーブルー ダイヤモンドは、同じく201911月にジュネーブで行われたクリスティズのオークションに出品されたもので、重さはわずか7.03カラットしかありませんが、1160万ドル(約12.6億円)という高値で落札されました。

先ほどのステップカット・クッションシェイプ ダイヤモンドが、1カラット当たり66800ドル(約730万円)だったのに対し、こちらは1カラット当たり165万ドル(約1.8億円)と20倍以上の差があります。

 

パープルピンク ダイヤモンド(14.83カラット)

https://www.cnn.co.jp/style/luxury/35162364.html

 

こちらは202011月、サザビーズがスイス・ジュネーブで行ったオークションに出品され、2440万スイスフラン(約28億円)で落札された14.83カラットのパープルピンク ダイヤモンドです。

過去に競売にかけられた同種のダイヤの中では最高額だそうです。

 

なお、「カラー」の等級は最上級の「ファンシービビッド・パープルピンク」で、「クラリティ」は最高評価の「FLflawless)」に次ぐ「IFInternal flawless)」でした。

 

オークションに登場する高級ダイヤモンドは、まさに別格の世界です。

 

 

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