オークションにみる高級ダイヤモンドの世界
前回は102.39カラットという大粒ダイヤの話を取り上げましたが、高級ダイヤモンドの取り引きは多くの場合、サザビーズやクリスティーズといった著名オークションハウスでのオークションで行われます。
今回は、そうしたオークションに出品された高級ダイヤモンドをいくつか見ていきます。
ステップカット・クッションシェイプ ダイヤモンド(46.93カラット)
https://www.gia.edu/JP/gia-news-research/diamond-market-recovery-top-end-auction-results
ステップカットとは、外周に平行な面が階段状につけられたカットのことで、エメラルドカット、バゲットカット、スクエアカット、テーパーカットなどがあります。
また、クッションシェイプとは、「ピローカット」とも呼ばれており、丸みを帯びた正方形または長方形にカットされたものです。
このダイヤモンドは、2019年11月、スイスのジュネーブで行われたクリスティ―ズのオークションで、310万ドル(約3.4億円)で落札されました。
GIA(米国宝石学会)の評価では、「カラー」は無色透明で最上級の「D」、「クラリティ」は最高評価の「FL(flawless)」に次ぐ「IF(Internal flawless)」とされます。
ファンシーディープブルー ダイヤモンド(7.03カラット)
https://www.gia.edu/JP/gia-news-research/diamond-market-recovery-top-end-auction-results
ダイヤモンドの鑑定基準となっているGIAの「4C」において、「カラー」では無色透明であるほど評価は高くなります。
しかし、それは通常の「カラー」の範囲内でのことであり、ごく稀に見られるピンク、ブルー、グリーンなどのカラーダイヤモンドは、はるかに高い価値があります。
GIA(米国宝石学会)では、カラーダイヤモンドについては「4C」のうちの「カラー」について別の評価基準を設けており、次の9段階のグレードに分けられています。
FANCY VIVID(ファンシービビッド)
FANCY INTENSE(ファンシーインテンス)
FANCY DEEP(ファンシーディープ)
FANCY DARK(ファンシーダーク)
FANCY(ファンシー)
FANCY LIGHT(ファンシーライト)
LIGHT(ライト)
VERY LIGHT(ベリーライト)
FAINT(フェイント)
このファンシーブルー ダイヤモンドは、同じく2019年11月にジュネーブで行われたクリスティ―ズのオークションに出品されたもので、重さはわずか7.03カラットしかありませんが、1160万ドル(約12.6億円)という高値で落札されました。
先ほどのステップカット・クッションシェイプ ダイヤモンドが、1カラット当たり6万6800ドル(約730万円)だったのに対し、こちらは1カラット当たり165万ドル(約1.8億円)と20倍以上の差があります。
パープルピンク ダイヤモンド(14.83カラット)
https://www.cnn.co.jp/style/luxury/35162364.html
こちらは2020年11月、サザビーズがスイス・ジュネーブで行ったオークションに出品され、2440万スイスフラン(約28億円)で落札された14.83カラットのパープルピンク ダイヤモンドです。
過去に競売にかけられた同種のダイヤの中では最高額だそうです。
なお、「カラー」の等級は最上級の「ファンシービビッド・パープルピンク」で、「クラリティ」は最高評価の「FL(flawless)」に次ぐ「IF(Internal flawless)」でした。
オークションに登場する高級ダイヤモンドは、まさに別格の世界です。
ご遺骨、遺灰からつくるメモリアルダイヤモンドについて
くわしくはライフジェムジャパンのホームページをぜひ、ご覧ください。