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古代エジプトにおける死生観(3) あの世の楽園へ至るプロセスNews

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古代エジプトにおける死生観(3) あの世の楽園へ至るプロセス

2022年1月27日

古代エジプトでは基本的に、人が亡くなるといったん肉体と魂が別れるものの、あの世(冥界)において魂がミイラとなった肉体に戻ることで、復活を果たすと考えられていました。

 

当初、オシリスの力を借りて復活できるのはファラオ(王)だけでしたが、時代とともに一般庶民にもこの考えが広がり、死者をミイラにすることが広く行われるようになりました。

 

それとともに、復活のプロセスや条件を巡って様々な要素が付け加わり、現在に伝わるオシリス神話になったようです。

 

復活のプロセスを伝える有名な資料が、新王朝の時代(紀元前1500年頃から1000年頃)の墳墓からいくつも発見された「死者の書」です。

「死者の書」は、葦でつくったパピルス(紙)に書かれたものです。

そこには、死者の魂があの世で肉体に戻って復活し、さらに死後の楽園に入るまでのプロセスと試練が描かれ、同時にそうした試練を乗り越えるための祈りや呪文が刻まれています。

 

「死者の書」に描かれたあの世の楽園へ至るプロセスで最も有名なのが、冥界の王オシリスによる裁判です。

 

この裁判では、死者の生前の行いが神々の意に適うものであったのかが量られます。

まず、四十二柱の神々から犯罪や倫理に関わる42の質問に対し、「していません」と否定の告白をしていきます。

次に、その告白が正しいかどうかが、大きな天秤で判定されます。天秤の片方の皿には「死者の心臓」が載せられ、もうひとつの皿には「真実の羽」と呼ばれる羽が置かれます。

天秤が釣り合えば嘘をついていない正しい人と認められ、永遠の楽園(イアル)へ行くことができます。

天秤が釣り合わないと嘘をついていることとなり、怪物(アメミト)に心臓を食べられてしまいます。

すると、死者の存在は消滅し、あの世(冥界)での再生はかなわなくなります。

 

<オシリスの裁判の様子> ※左に座るのがオシリス、右にあるのが天秤

https://www.saiyukan.com/egypsheik/feature1.html

 

このように死者が心臓を食べられてしまうことを古代エジプト人は「第二の死」と考えて、一番恐れていました。
エジプト人の考えではこの世での死の後にもう一度、あの世(冥界)で死ぬということが起こり得、この死こそが絶対的、恒久的な死でした。

 

日本人の私たちにはやや奇異に感じられますが、「死後の復活」には「第二の死」がともなうという発想に、古代エジプトの人たちの独特の死生観が現われているといえるのではないでしょうか。

 

それと同時に、古代エジプトではすでに、生前の罪と神の裁き、永遠の楽園といった私たちにもなじみ深い考えがあったことが分かります。

 

 

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