変わりつつあるお墓の意識と実態(3) いまあるお墓を移すだけでなく、お墓は不要という人が増加。
お墓をめぐる日本人の意識と実態がいま、劇的に変化し始めています。今回はいまあるお墓(継承するお墓)の行方について見ていきます。
多くの日本人には、田舎の実家などに先祖の遺骨を納めたお墓があるはずです。いまでもお盆やお彼岸には墓参りをする風習が残っており、お墓の存在は日常の風景になっているのではないでしょうか。
しかし、こうした風習や風景がこれからも続くとは限りません。
公益財団法人全日本仏教界と大和証券が行っている「仏教に関する実態把握調査」の2022年度報告書によれば、いまお墓がある人(継承するお墓がある人)のうちお墓を移したいという人が16.7%、すでに移した人は5.0%となり、移動の意向がある人は21.7%にのぼるそうです。
図表 お墓の移動意向
https://www.jbf.ne.jp/wp-content/uploads/site211/files/pdf/bukkyoureport2022.pdf
さらに注目されるのは、菩提寺がある人の14.0%、菩提寺のない人では27.0%もが「お墓は不要」と考えていることです。繰り返しになりますが、継承するお墓があるにも関わらず、「お墓は不要」という人がこれだけいるというのは驚きです。
図表 移動後の希望するお墓の形式
ちなみに、お墓を移動する理由としてはやはり、「将来、家族の負担を軽減するため」というのが最も多く、それと並んで「住んでいる場所から遠い」、そして「お墓を継承する人がいない」が続きます。
図表 お墓の移動理由
こうした理由を抱える人は今後も減ることは考えにくく、むしろ少子高齢化が進むにつれてますます増えるはずです。
全国各地に当たり前のように存在するお墓はいったいどこへ行くのか。私たち一人ひとりに突き付けられている問題ではないでしょうか。
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