過去2番目に大きなダイヤモンド原石がアフリカ・ボツワナで発見
これまで発見された世界で一番大きなダイヤモンド原石は、1905年に現在の南アフリカで見つかり、英王室の王冠にも使われた3106カラットの「カリナン」です。以前、当コラムでも取り上げたことがあります。
https://www.lifegem.co.jp/blog/7099/
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今年(2024年)8月、この「カリナン」に次ぐ過去2番目に大きなダイヤモンド原石がアフリカのボツワナで発見されたというニュースが飛び込んできました。
発掘されたのはカナダの鉱山会社ルカラ・ダイヤモンド社がボツワナに所有するカロウェ鉱山です。
https://lucaradiamond.com/
実はこの鉱山からは今回の発見の前まで2番目に大きかった1758カラット(約351g)のダイヤモンド原石も2019年に発見されています。
もともとボツワナは世界有数のダイヤ産出国で、特に金額ベースではトップです。また、これまでに見つかったダイヤのサイズ上位10個のうち6個はボツワナのカロウェ鉱山で発見されました。
なぜ、ボツワナのそれもカロウェ鉱山でこれだけ大きなダイヤモンド原石が発見されるのでしょうか。
ひとつには、カロウェ鉱山にあるキンバーライト・パイプ(※)がもともと質の高いダイヤモンド原石を豊富に含んでいるからなのでしょう。
※約12億年前から1億年前くらいの間、地球の奥深くからダイヤモンド原石を地表に運んできたキンバーライト・マグマの噴出した跡
ちなみに、ダイヤモンド原石の産出量では世界トップのロシアでは、宝石クラスのダイヤモンドはあまり採れません。ロシアにある鉱山のキンバーライト・パイプの噴出時期、経路、スピードなどが、カロウェ鉱山とは違うのだと思われます。
もうひとつの理由は、カロウェ鉱山を運営しているルカラ・ダイヤモンド社がダイヤモンド採掘に最新のハイテク技術を用いていることです。
それが、「X線透過(XRT)」と「メガ・ダイヤモンド・リカバリー(MDR)」と呼ばれる装置です。
現在のダイヤモンド鉱山はかつてのような人による手掘りではなく、大規模な機械装置で採掘された鉱石からダイヤモンド原石の選別を行います。このプロセスにX線を使った高度な識別装置を導入し、大きなダイヤモンド原石をいち早く確実に選別するのです。
今後さらにボツワナのカロウェ鉱山からは、未知の巨大なダイヤモンド原石が発見されるかもしれません。
ご遺骨、遺灰からつくるメモリアルダイヤモンドについて
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