自然葬について
海や川、山や湖などにご遺骨や遺灰をまく「散骨」や、
里山(墓地として認められている所)の土にご遺骨を埋め
墓石の代わりに樹木を植える「樹木葬」などのような
故人を自然に還そうという葬送方法が近年増えてきております。
このような葬送は称して「自然葬」と呼ばれています。
自然葬については、刑法190条などとの兼ね合いから
違法性があるのではないか、という議論が以前からありました。
しかし19991年に東京の市民団体が相模灘沖で散骨を行った際、
法務相は「節度をもって葬送の一つとして行われる限りは問題はない」
との見解を示しています。
また、現行法では、正式な手続きを経て火葬されたものであれば、
焼骨の扱いについては、特に規定はされておりません。
これらのことから、現在では自然葬には違法性はない、
という見方が一般的です。
もちろん、「節度をもって」行うために、
土地の所有者の了承をきちんと得る、
ご遺骨は人間の骨とはわからない程度にまで細かく砕く、
などの配慮は当然必要となります。